Lumberman103’s blog

外材特に北米材アメリカ、カナダ材については日本一のスペシャリスト

日本の住宅品確法で製材が無くなる

日本の住宅品確法の以前は木材丸太から製材して製品にする場合にサイズは鋸みちを計算してピッタリに挽くのだが住宅品確法以降は製品サイズは大きめに挽く。そしてその製品を数週間、天然乾燥させる。木材製品は乾燥させると曲がったり縮んだりする性格がある。そしてそれを乾燥機に入れ何日間か乾燥させるので再度、曲がったり縮んだりする。それをプレナで削って製材し直すので、出来上がる製品が非常に少ない体積になる。これは業界用語で歩留まりという、木材丸太から製材して製品にする歩留まりが悪いというこだ。丸太から製材して製品にするのが住宅品確法以前と以降では、出来上がる製品の量が圧倒的に少なくなったのである。木材はもともと曲がったり縮んだりひび割れるものだが、住宅品確法はそれが基本的にダメだということだ。

これは製材にとっては大きな問題である。製材というのは製材機械の設備や丸太を置く広い敷地、また人員もいる。その上に製品にするまでの手間と工程期間が長くなり新たに乾燥機も購入しなければならない。そしてその製品に見合った価格で販売ができないのだ。それによって競争力のない中小製材がなくなり大型工場だけが残っていくことになる。日本の政府も大型工場しか補助金を出さないので、いっそうその傾向に拍車がかかる。本当に悲しいことだ。

話がフィンランドからそれたが、こういう理由もあってフィンランド木材製品が大量に輸入されることになったのだ。